パートナーシップ宣誓制度 奈良市

2020年4月、奈良市はLGBTQなど性的少数者のカップルを認めるパートナーシップ宣誓制度を導入した。奈良県で同性パートナーシップ証明制度が導入されるのは、大和郡山市続いて2例目だ。 

 深田羊皇さん(62)、井上庸子さん(62)もその1組。深田さんは女性の体で生まれ、男性として生きてきたトランスジェンダーだ。大阪のレズビアンバーで6年ほど働いた後、犬の毛を整えるトリミングスクールに通ったが、自身の性を友達に打ち明けるといじめにあった。 

 高校の同級生であった井上さんとは97年ごろに再会した。「見た目は変わっていたが、彼は出会った男性の中で一番男性らしかった」 2002年に深田さんはプロポーズし翌年には結婚式も開いた。「様々な偏見と闘ってきたが、社会の理解が深まり嬉しい。今後は法律が変わるきっかけとなれば」 

 古くから多様な文化が入ってきた奈良市に誰もがありのままで暮らせる街の魅力を高めようとしている。